


日本での納豆の製造と流通について、流れを見てみましょう。
納豆は煮た大豆に納豆菌をつけて包装し、室に入れて発酵を経たものがそのまま消費者の手に渡るというシンプルな食品です。そして、煮た大豆の表面に納豆菌が増殖し、『納豆の糸』といわれる独特な粘質物ができるとともに、納豆特有の風味を生じた食品でもあります。
納豆菌は増殖するときに、大豆のタンパク質を分解し吸収しやすくするとともに、各種ビタミンや酵素類などを作り出し、栄養に富んだ食品にします。
納豆の発酵は、味噌や醤油などと異なり、短時間です。納豆の発酵は開始からおよそ20~22時間程度で終わります。製造開始から出荷まで最短で3日程度です。
















発酵
温度湿度を管理し、
納豆菌に大豆を発酵させます

温度湿度を管理し、納豆菌に大豆を発酵させます
「室(むろ)」とよばれる温度管理をされた発酵室に16~24時間ほどおき、発酵を待ちます。その間、部屋は40℃前後に、湿度も高く保たれます。納豆菌は、増殖が盛んになると、「発酵熱」とよばれる熱をみずから発熱します。発酵熱はときに50℃にもなり、そのせいで自滅していくこともあるため、発酵のあいだはサンプルの容器に温度計を差し入れて、機械的にモニタリングしています。それと連動して室温が微調整されます。
こうして室で過ごす16~24時間のうちに、大豆は納豆へと姿を変えるのです。
発酵室の温度管理は、大豆の品種だけでなく、容器によっても調整します。
一般的には皮が厚めの品種は、皮に阻まれて納豆菌が増殖しにいため、発酵がむずかしく、また、大粒の大豆も中の方まで菌が入りにくいといわれています。反対に、皮を除きながら割るひきわり納豆は、皮がないぶん納豆菌が中まで増殖しやすいといわれています。