どうやって作るの?
どうやって作るの?
どうやって作るの?

日本での納豆の製造と流通について、流れを見てみましょう。
納豆は煮た大豆に納豆菌をつけて包装し、室に入れて発酵を経たものがそのまま消費者の手に渡るというシンプルな食品です。そして、煮た大豆の表面に納豆菌が増殖し、『納豆の糸』といわれる独特な粘質物ができるとともに、納豆特有の風味を生じた食品でもあります。

納豆菌は増殖するときに、大豆のタンパク質を分解し吸収しやすくするとともに、各種ビタミンや酵素類などを作り出し、栄養に富んだ食品にします。

納豆の発酵は、味噌や醤油などと異なり、短時間です。納豆の発酵は開始からおよそ20~22時間程度で終わります。製造開始から出荷まで最短で3日程度です。

原料

原料

納豆は大豆から作られます

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納豆 納豆
洗浄

洗浄

大豆の汚れや不純物を取り除きます

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納豆 納豆
浸漬

浸漬

水につけて、たっぷりと大豆に水分を含ませます

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納豆 納豆
蒸煮

蒸煮

圧力釜で大豆をふっくらと蒸し上げます

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納豆 納豆
納豆菌噴霧

納豆菌噴霧

蒸し上がった大豆に納豆菌を吹き付けます

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納豆 納豆
容器への盛り込み

容器への盛り込み

納豆菌をまとった大豆を容器に移します

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納豆 納豆
発酵

発酵

温度湿度を管理し、
納豆菌に大豆を発酵させます

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納豆 納豆
冷却・熟成

冷却・熟成

温度を下げて発酵を止め、熟成させます

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納豆 納豆
包装

包装

出来上がった納豆を包装します

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原料

納豆は乾燥大豆から作られます

原料

納豆は乾燥大豆から作られます

大豆の品種には、育てやすく改良されて広く生産されている品種のほか、地大豆とよばれる、ごく一部の地域でだけ受けつかれている品種もあります。一般消費者に身近なスーパーやコンビニエンスストアなどには、カナダやアメリカなど国外産大豆が広く流通していますが、国産大豆も根強い人気があります。 どんな品種も納豆にはなりますが、一般的には納豆に適性のある、つまりおいしい納豆になる品種が用いられます。おいしい納豆になるかどうかは、皮の厚みや、わずかな成分量の違いなどが関与すると考えられています。

洗浄

大豆の汚れや不純物を取り除きます

洗浄

大豆の汚れや不純物を取り除きます

国内、国外で栽培された大豆は、収穫地である程度の選別作業ののちに輸送され、低温で保存されます。そして納豆工場に入荷した後は、そこからさらに整った形のものを選別し、異物を除去などの工程を経て、ようやく洗浄に移ります。

大豆洗浄機で表面の付着物を水で洗い流し、さらに目に見えないようなサイズの異物も入念に除去していきます。大豆は、水中での物理的な研ぎと、清流でのすすぎ洗いとを交え、付着物や畑に由来する微生物もすっかり洗い落とされます。

浸漬

たっぷりと大豆に水分を含ませます

浸漬

たっぷりと大豆に水分を含ませます

浸漬は、大豆を水に浸して吸水させる工程です。大きな工場では2~3トンもの巨大な浸漬槽で、不要な微生物が繁殖しにくい低温にして衛生を保ちつつ、およそ18時間おかれます。

浸漬が済んだ大豆は、重量で2.2~2.3倍にふくらみます。水を吸わせる加減は、大豆の出来不出来や季節によっても変わるため、浸漬時間に微調整が必要とされています。 長年納豆製造に携わってきた職人によると、大豆粒を割ったとき、内部が平らであれば適正、へこみがあったら浸漬不足など、目視で見分けることもできるとか。

蒸煮

圧力釜で大豆をふっくらと蒸し上げます

蒸煮

圧力釜で大豆をふっくらと蒸し上げます

納豆はよく“煮た大豆”とか“ゆでた大豆”でつくると表現しますが、実際には高圧蒸煮缶、つまり巨大な圧力鍋のようなものを蒸気で満たし、圧力をかけて蒸し上げます。

水でグラグラとゆでるよりは、栄養分やうまみ成分の流失が少ないやり方です。

大豆の蒸煮は、納豆になったときの食感や色つや、次の工程で待っている納豆菌の繁殖にも影響するためとても重要。そのため繊細な管理で行われます。

大豆の種類によって適した蒸気圧力と時間が設定されますが、たいていは圧力をかけてから1時間~1時間半ほどで蒸し上がります。

納豆菌噴霧

蒸し上がった大豆に納豆菌を吹き付けます

納豆菌噴霧

蒸し上がった大豆に納豆菌を吹き付けます

蒸し上がった大豆に納豆菌を噴霧します。純粋培養した納豆菌を水で希釈してミスト状にし、まんべんなく噴きつけていきますが、雑菌の混入をふせぐために、蒸したての70~90℃で行うのが理想的です。耐熱菌である納豆菌の強靭さがここでも発揮されます。

容器への盛り込み

納豆菌をまとった大豆を容器に移します

容器への盛り込み

納豆菌をまとった大豆を容器に移します

発酵容器に大豆を充填する工程を「盛り込み」といいます。発酵容器はそのまま消費者へとどくパッケージでもあり、発砲スチロールや紙カップなど数種の素材がよく用いられています。

納豆菌の噴霧と同じく、雑菌が入らないよう大豆が高温のうちに行います。しかし、納豆菌の活動には酸素が欠かせないため、空気のとおりをよくする必要があるため、ただぎゅうぎゅうと押し込むわけにはいきません。適度な隙間が空くように、ふんわりと盛り込む工夫で、納豆菌には酸素がいきわたり、活発に活動できるのです。

発酵

温度湿度を管理し、
納豆菌に大豆を発酵させます

発酵

温度湿度を管理し、納豆菌に大豆を発酵させます

「室(むろ)」とよばれる温度管理をされた発酵室に16~24時間ほどおき、発酵を待ちます。その間、部屋は40℃前後に、湿度も高く保たれます。納豆菌は、増殖が盛んになると、「発酵熱」とよばれる熱をみずから発熱します。発酵熱はときに50℃にもなり、そのせいで自滅していくこともあるため、発酵のあいだはサンプルの容器に温度計を差し入れて、機械的にモニタリングしています。それと連動して室温が微調整されます。

こうして室で過ごす16~24時間のうちに、大豆は納豆へと姿を変えるのです。

発酵室の温度管理は、大豆の品種だけでなく、容器によっても調整します。

一般的には皮が厚めの品種は、皮に阻まれて納豆菌が増殖しにいため、発酵がむずかしく、また、大粒の大豆も中の方まで菌が入りにくいといわれています。反対に、皮を除きながら割るひきわり納豆は、皮がないぶん納豆菌が中まで増殖しやすいといわれています。

冷却・熟成

温度を下げて発酵を止め、熟成させます

「発酵室から出し、室温程度にまで下げて発酵を止めます。

今度は冷蔵室に移し、5℃以下の環境に6~8時間おくことで納豆菌を完全に休眠させます。

これを熟成といいます。熟成させるうちに成分が安定し、うまみや糸引き、香りもさらに強くなるとされています。

包装

出来上がった納豆を包装します

熟成を終えた容器にラベルをかけてパッケージングします

一般的な発砲スチロールの容器は、2~4個程度を重ねてクルリとラベルが巻かれます。

ここでついに商品として整い、あとは出荷となります。